・前管理者様に対し「会議の目的たる事項」を告げ、集会の開催を要求しましたが、二週間以内に、請求の日から四週間以内を会日とする集会を開催していただくことは出来ませんでした。
・ご本人も「やらない」と言ってましたので、そもそも期待してはいませんでした。法定された期日が過ぎたので、発起人連名にて、集会(臨時総会)開催通知を発し、事前にとりまとめた議案書を組合員に発しました。
・中身は以前にお示ししましたとおり、①現管理者の解任と取引口座等の引継ぎ、②理事会の設立、③エレベーター改修工事承認、④マンション管理士とのコンサルタント契約締結の四議案となります。
・そもそも、何十年もの間、前管理者の判断で勝手きままな管理が行われてきており、それこそ「報告」ですとか「お知らせ」ですとか、そんなものはまったくなされていなかったため、住民さんも不安を通り越し、むしろ、呆れておりました。
・「もしかして、管理費を使い込まれているのではないか」「これを奇貨として組合のお金が隠匿されてしまうのではないか」などと不安は尽きません。こうした組合員さん達の不安を払拭すべく、悪田は「いざとなれば刑事事件としての告訴(告発)準備を行って参ります」とご案内しました。
・悪田は、現職の警察官当時に、幾多の告訴・告発事案に対処し、結果を残してきた実務経験があります。実際に、前管理者様において、同時点で、明確な犯罪行為があるのかといえば、ないのですが、引継後にそういうものが見えてくることはよくあるものですから、それはそれを見据えて対処すべきと、組合員さんにご案内しました。
・そして、臨時総会当日、議決権数20の組合におきまして、出席14人(委任状、議決権行使書提出を含む)の集会は、賛成多数によりすべての議案が可決・成立となりました。
・同日、管理組合に理事会が立上り、役職が決まりました。前管理者にも出席をお願いしましたが、残念ながらいらしてはいただけず、引継ぎとはなりませんでした。
・理事役員の発案にて「少なくとも、取引口座と理事長印は引継いでもらわなければ」ということで、理事会終了後に前管理者さんを訪ね、引継いでもらいました。とりいそぎ通帳の残高を確認しました。
・通帳記載の内容を確認ところ、まずは最悪の事態は回避されたことが理解出来ましたので、ひとまず、理事役員全員で安堵致しました。
・ところが、実際に引継いでくれたものは、通帳と印鑑だけでした。ほかの情報や帳票類、建物図面や竣工図書など一切なし。
・しかも、前管理者は、敷地内駐車場の月額利用料2万円を何十年も支払わず自分の車を止めているなどなど、この後に継続する、新たな火種がどんどん浮かび上がって参りました。