・某社を相手方とする、排水管からの漏水工事の改修工事についての調停が成立し、某日、再施工が行われました。

・ある日、理事会のため、悪田が当該マンションに立ち寄りますと、それ以前までに垂れていた上部排水管からの漏水が止まっておりました。

・その後、施工会社からの報告があり、当該漏水原因は本工事の瑕疵によるものとの内容でした。本工事の瑕疵として、申立人である管理組合が主張したのは「PS配管内における排水管は耐火性能のある部材を使用しなければならないのに、普通の塩ビ管が使用されているから改修して欲しい」というものでした。

・これに付随して、相手方との調停におきまして「点検口を取付けてほしい」とか「建物図面を電子化して提供してほしい」といった内容を話し合って認めていただいたのですが、施工箇所から階下につながる排水系統で、何故、漏水が続いているのかは長い間、判然としませんでした。

・このため、本調停におきまして、階下に至る漏水工事の原因調査は相手方が行うといった内容にとどまるものでした。ところが、再施工による結果が報告書に取りまとめられ、この内容を確認しましたところ、階下の漏水原因は、継手のソケット部分における接続が甘いことによるものでした。

・すなわち、施工会社には「隠蔽配管PS内に耐火性能のある配管を使用しなければならないのに耐火性能のない部材を使用した」という瑕疵と「継手の接続が甘く、そこから漏水が続いていた」という二重の瑕疵があったのです。

・世の中すべて結果論なのかも知れませんが、組合としては、こういう結果が予期されたものですから、当初より相手方に、工事の瑕疵があることをお伝えし、施工会社の費用負担で改修工事をお願いしてきたわけです。しかし、これが認められなかったため、裁判所での手続きを進める経過をたどりました。

・管理組合としては、２階部分からの漏水が１年数カ月も続いたことで、コンクリート表面にエフロレッセンスが染み出ている点、コンクリートのクラックや、内部の鉄筋爆裂が生じているという現状が関連付けられることから、施工会社に同社の費用負担で改修工事をお願いすることになりました。

・併せて、調停条項にも網羅された、エレベーターピット内の漏水原因調査が行われることになりました。

・引続き、この展開を当ブログに掲載して参ります。

・なお、今般、弊社「株式会社億山」は以下のとおり、HPを立ち上げることになりました。目下、自主管理マンションをご支援の対象としたコンサルタント業務を展開しております。悪田は、神奈川県警察官在職中より、退職後も一貫しまして「困っている方に寄り添ったご支援」を合言葉に業務の中核に据えて進めて参りました。目下、本業で進めております精神福祉の業務とともに、引続き、ご支援を賜れますようお願い申し上げます。

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