水戸黄門に引っぱたかれて気づくこともある

東京証券取引所に上場する大手食品メーカーの大株主が、全国を私事旅行で巡る中、いろいろな災難に遭遇するという連続ドラマの話である。

実はこの大株主、自身は越後のちりめん問屋の隠居を標榜しているが、元政府高官の要職にあった国会議員で、政界のドンと呼ばれるほどの影響力ある人物であることはあまり知られていない。自身の腹心である政策秘書を連れて、地方自治体の不正を監査しているのが本来の任務だ。

見た目に小柄で人の良さそうな爺様だから、皆、まさかこんな年寄りが茨城県選出の政界のドンであるとは誰もが予想だにしない。

ドンの取り巻きには他にも懐刀がいて、普段は単なる町人を装っているが、敵のアジトや密会場所の高級料亭に潜入して高度な情報収集能力を持つ女スパイを抱えている。何故か女スパイの入浴シーンばかりがクローズアップされ男性視聴者の期待にも応えようとの意図を垣間見るが、単なるセクハラであるとも言える。

また、ドンがピンチの時には突如、スナイパーが現れる。警視庁警護課の現役SPである。当初は、風車を投げるだけの単純な動きだけだったが、その発展系では猿のような超人的身体能力を誇る後任が登場する。

監査の対象となる悪役の地方公務員は、だいたい、特定業者から賄賂をもらっている。特定の工事に便宜を図る見返りに現金をいただいている。外観上は最中だが、中身を吟味すると現金で、贈賄側も収賄側も互いがワルであることを褒め称えているから始末におけない。

その収受の場面は女性スパイが現認し、その後、入浴シーンとなる。

監査の日に、小さな事件が起こり地方公務員は、こともあろうか、内部規定に反して上級官庁にも報告しないまま、リンチ(私刑)を加えようとする。

そこにドンが登場し、大立ち回りが始まる。爺様も意外に強いのが驚きだ。そして、爺様が「もういいでしょう」と合図を出した頃合いを見て政策秘書が身分を明かす。

何と食品メーカーの大株主は政界のドンであった。

地方の役人は、年寄りに引っぱたかれたことで悪事を後悔する。

これを今後の学びのきっかけとすることを、地方の役人は誓うということで想定が終わる。

この話には続きがあるが、次回に譲る。

 

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