・某日、マンション１階居住者から「ベランダ腰壁の布団干しを禁止にすることは出来ないか」との相談がありました。

・マンション居住者にとって、専用庭が使えることは、利便性や快適性の向上に繋がりますが、一方で、平素から落下物に悩まされ、過去には「強風で飛ばされてきたベランダの残置物が体に当たったこともある」とのことでした。

・マンション１階の居住者にとって、庭に出る時には「上階からの落下物に恐怖を感じてる」とのことでした。

・これまでにも落下物が原因で、上階の居住者とトラブルになったことがあり、本来であれば、個別に「マナー違反」の問題として解決されることを望んでいましたが、最近では、注意に耳を貸してもらえないことが多くなり、マンション使用細則の変更をも含めた対策が必要ではないかとの意見でした。

・理事会にて協議したところ、多くの居住者の共通認識として、マンション竣工時より「ベランダ腰壁への物干しは禁止と認識している」「落下による事故リスクと事故発生による損害賠償責任を考えれば、現細則を一歩踏み込んで全面禁止とすべきでは」との意見が交わされました。

・一方で天気の良い日に布団や洗濯物を日光に当てて乾燥させたいという気持ちは理解できますが、最近のタワーマンションを含めた多くのマンションでは、全体の美観に配慮することや、落下防止の観点から、使用細則等でベランダ腰壁への物干しを禁止としている物件が多くなっています。

・そこで１階、低層階、中上階、上階の各区分所有者・居住者の意見をとりまとめるため、アンケートを実施することとなりました。

・実施結果としては、提出率：４０．６％、ベランダ腰壁への物干しを日常的に行っている：３．８％、時々行っている：１１．５％、行っていない：８４．７％でした。

・また、同細則は階下への落下防止を防ぐために必要である：６１．５％、不必要１１．５％、どちらとも言えない：２７％で、「腰壁への物干しを全面禁止とする」細則の変更には、賛成：４６％、反対：１９％、どちらとも言えない・無回答：３５％でした。

・アンケート集計結果としては、提出率が半数以下であることを踏まえると、この問題への関心が低い前提において、腰壁への物干しを日常的に行ってはいない世帯が約８５％、既存の落下防止を定めた細則の必要性を認識している世帯が約６０％ありながら、細則の変更に賛成の世帯が半数を下回り、どちらとも言えない・無回答が３５％といった、結果となりました。

・この結果を踏まえ、今後の理事会での協議に生かして行くことと致します。

・使用細則変更に至る総会決議の上程に関しては、おって報告致します。

※㈱億山では、おおむね２０世帯以下のマンションの自主管理を支援しています。

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