ホントはダメな高所作業:ルーバル排水ドレン管編

・突然ですが、大規模修繕工事は何故やる必要があるのか。

・これを即答出来たら、なかなかの上級者です笑

・実は元警察官の悪田権三も現職時代はマンション管理士の端くれながらその理由を知りませんでた。

・実はそれほど難解な答えではありません。建物(躯体を含む計画修繕もある)の維持・保全を図るためにやります。共同住宅であるマンションは組合員全員の資産ですから、資産価値の維持・向上を図るために必要が工事です。

・では、修繕の対象となる工事の内容、言い方を変えると「メニュー」は何でしょう。

・実はこれも答えは明確で、一言で言えば「①防水」「②補修」「③塗装」の三つです。何故でしようか。答えは①建物は鉄筋コンクリートであれ、木造であれ水に弱いからです。②経年劣化により壊れるからです。③塗膜が劣化するとそこから鉄部が痛む、鉄は風化するからです。

・標記の「ルーバル」は、その名のとおり「ルーフバルコニー」略です。マンションの中層階から高層階に設置されていることが多く、通常のバルコニーと同様に管理規約で専用使用権が設定されていることがほとんどです。

・専用使用権ありとは、区分所有者にとっては毎月の使用料を支払い、排他的に自己が使用出来る権利ですから、イメージとしては、かつてのヒット曲「オレの渚のバルコニー」といった感じでしょうか。

・さて「俺のバルコニー」は、通常、防水処理がなされています。多くは「ウレタン」「アスファルト」といった工法が採用されています。

・バルコニーの端部には排水ドレン管がついていることがほとんどですが、ここに飛散してきた土砂が堆積すると、草木が繁茂してくることがあります。実はこいつが厄介で、防水層とコンクリート躯体との境目に根を張り、茎が成長して防水層を破壊してしまうことがあります。

・単なる植物程度であれば、切断して土砂を取り除いて済むことが多いのですが、いつの間にやら「盆栽」のようになっていることがあります。そのようになっていると、ホクトのケンシロウではないのですが、もうすでに防水層が指先ひとつで爆裂して役にたたなくなっていることがあります。

・こうなると、階下の居住者の天井から、水がぽたぽたと流れ出て大騒ぎとなってしまう、そんなイメージです。

・「そんな草花なんて抜いてしまえ」と言われる方もあるかも知れませんが、こいつを力づくで抜いてしまうことで、さらに防水層を痛め、取り返しのつかないことになってしまうことがありますので、このような症状を発見された方は、管理会社にご相談下さい。

・本題に入ります。

・高所作業に長けた専門業者が参ります。普通は。高所作業となりますので、人工(にんく)代もそこそこ高くつきます。普通は。決して、管理会社のフロントマンがハサミとゴミ袋を持参して脚立を上って高所作業をすることはありません。普通は笑

・しかし、世の中、普通ではない取組方針が、より迅速で金銭的負担もなく、結果、顧客満足度の向上に繋がることがあります。これをある管理会社では「心の通う管理」と推奨しております。

・しかし、正確には「心が通っている」のではなく「単なる理不尽を商材」としているだけです笑

・まっとうな感覚に立ち、危機管理意識を想定しながら、例えば平均台を歩きながら、途中でバランスを崩すことを想定すると、歩いている本人は、地面に衝突した時に一瞬、痛い思いをしますが、その雇用主である中小零細企業は木っ端みじんに粉砕します。

・送致権を持った行政機関である、労働基準何とかと、県警版ピー〇ー君がカメラとメジャーとガサ状(捜〇差〇許〇状)を持って、心の通う管理会社の呼び鈴を鳴らします笑

・今日、同行した、若い後輩に、これを分かりやすく解説しました。後輩は先輩にお昼をご馳走になりご満悦でしたが、先輩は高所作業させられた夢は見るし、少ない小遣いは飛んでいくし、ふんだり蹴ったりの一日でした笑

・今日の教訓「安全は全てに優先する」

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