・本日のタイトルのとおり「最初に悪い結果報告をすることで、報告を受ける側との間に、信頼性向上に繋がる」ので、是非、試してみて欲しい。これは悪田の持論である。似たような格言で「結果を先に報告せよ」「良い報告は後で良し」などがあり、これらは、つまり「発生した結果に対し、姑息な隠し立てをするな」ということだ。
・冒頭の携帯基地局借賃増額分が未入金となっている事実は、明日以降に行われる、今期決算理事会の収支報告で行われる予定の管理事務報告内容だ。確認したところ、厳密には本年4月1日の利用分から入金開始との契約であるものの、8月時点で未入金だ。会計の実務経験・知識に明るい方はお分かりだと思うが、このマンションの会計年度は8月から7月なので、増額された4月分から7月分の4月分が未収入金として計上されなければならない。
・収支報告書を見ると、4月からの増額分の記載はなく、総勘定元帳を見ても増額分の記載はない。だから、収支報告書の今期一般会計の携帯基地局アンテナ使用料はこれまでの取決めのままとなっているし、貸借対象表にも未収入金の計上はない。当然のことながら、これではまずい。
・決算理事会は総会前理事会なので、今期の通常総会に収支報告をするうえで、増額された筈の携帯基地局5Gアンテナの利用料は、一体、どこに消えたのかと理事役員から質問されるのは明白だ。契約を交わした携帯電話会社の事務代行会社の担当者と連絡をとり、契約内容どおりの履行がなされていないこと、入金はおおむねどのくらい先になるのかを確認してもらうよう依頼した。
・名の通った大手の携帯電話事業者だから、この先、増額分の利用料が入らないということは考えられないが、それでも、やはり心配の種ではあるし、組合員さんにしてみれば、約束どおりの利用料が入金されてこその安心感である。
・このケースの場合、単に「悪い報告」とは言えないものの、曲がりなりにも管理のプロとして看板を掲げた会社のフロントマンとして飯を食っている以上、細かいお金とはいえ、理事役員、はたまた組合員さんからの指摘を受ける前の報告は肝要だ。お客さんにしてみれば、こちらから先回りして報告を入れ、その後の対処に向けた準備を怠っていないことを知ってもらい、結果として、管理会社が細かな収支にまで気を配ってくれていることをアピール出来る。信頼関係とは、そういう細かいことの積み重ねで築けるものだと改めて学んだ。
・さて、昔から、報告の格言のひとつとして「信頼しても信用するな」と言われている。実にいやらしい言い回しで、上から目線を感じ、実に勘に触る。今日、実際に経験したある事例を紹介する。弊社が保険代理店となって、共用部火災保険を組合さんにオススメしている。代理店である以上、満了日を把握し、適時適切なタイミングで更新の提案をしている。これら手続面や根拠、総会での審議に向けた事前準備などの経験談はまた別な機会とする。
・今日、言いたいのは、悪田が指摘しなければ更新されずに埋没していたあるケアレスミスである。なぜか不思議なことに、悪田が担当する物件の共用部火災保険の更新時期が、今期のデータから漏れていた。まあ、保険が切れたまま、誰も気づかずに時が経過してしまい、、、などということはないのかも知れないが笑
・それでも人間のやることにミスはつきものだから、気づいたことは、気づいた人が指摘して、補正することが大事だ。そもそも保険とはそういうものだ。